りげんどうの日々

左官

階段室の外壁を、親方一人でご担当

2011年7月26日

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階段室の外壁を塗っていただきました。

4月から防水シートが貼られたままだった階段室の外壁。

こちらの壁と同じような仕上げにしていただきます。

下塗りです。材料は、セメント、砂、水、接着剤。床の下地と同じです。

そして、上塗り。モルタル仕上げです。二人分の仕事量に相当するそうですが、
親方お一人でご担当。

古っぽく仕上げるのが今回のオーダーです。

まず、水分を取られないように、水を与えます。

バケツいっぱいのセメントを持って屋根へ。     

       

あて木を濡らします。セメントから水分を取らない為です。

まっすぐに塗り終えたら外し、他の所へ。

     

この格好だと、下にずり落ちやすいと親方。

人生経験豊富な親方のお話には、驚きがたくさん。

側面を塗って、

飾り窓の周りを整えます。

     

徐々に気温が上がって、親方のタオルが、はちまきからアラビアのロレンス風に変化していました。

ポイントになる所

2011年7月25日

幅木に貝殻をのせてポイントに。

幅木をピンク色で塗ることに。

今回使う顔料です。

袋の中でセメントと混ぜます。

バケツに移して、

お水と混ぜます。

量が少ない時は、攪拌機でなく大きなスプーンで混ぜます。

幅木にセメントを塗り、貝をデザインにして、ドライウォッシュ加工をします。

使われる道具一式。

下塗りがしてある所にネットを貼ります。

ネットにすり混むように塗っていきます。

ガリガリと音がします。

セメントに水を取られないよう、刷毛で水を与えます。

引き続き、塗ります。

島根県琴が浜の貝がらをちりばめます。

  

  

ブラシで表面を削ると、貝が顔を出します。

  

   

   

パキンブラシをかけます。

壁に埋め込まれたデザインのあるもの。

壁の一部として、違和感のないよう、

ネットを貼った後、漆喰で下塗り、さらにねずみ漆喰を上塗りします。

下塗り後。まわりも下塗りがしてあります。

他の壁と同じねずみ漆喰で上塗り。

階段手すりの下の部分。

丸いカーブをゆるくつけて仕上げてくださいました。こちらも、ひび割れを防ぐために、

下にネットを貼ってあります。


階段室はこれにて、完成。

あとは、照明がつくのを待つばかります。

ドライウォッシュ工法 その2

2011年7月24日


ねずみ漆喰に続く目玉、ドライウォッシュ工法も大詰めのブラシがけです。

ブラシをかける時は、表面が乾ききらないよう、時間との闘いです。




現場に見学に来られていた、東京在住の左官 田中さんもご参加。

仕上げに使うブラシを見せていただきました。

この度使われる基本のブラシです。

他にもいろいな種類のブラシがあります。

まず使うのはこのブラシ。

ワイヤーブラシです。


初めは、小さいブラシで、様子を見ます。

よさそうであれば、少し大きいブラシで。

狭いところも、小さいブラシを使って。

ワイヤーブラシをかけたところ。薄く傷のようなものが見えます。


石が顔を出してきます。毛足が長いこちらのブラシで、表面をかきとりながら、
乾きを見ます。

次は、小判型のブラシを使います。先ほどのブラシでついた線を消すように、
くるくる回しながら掃除します。


両手の時も。
ブラシの面をみながら、セメントがくっつかなくなるまで、場所によっては、2回、3回と
この作業を繰り返します。

次に使うのは、パキンブラシ

   

こちらのブラシを使うのは、石の間に残ったセメントをかき出したり、
表面を磨きながら掃除をするため。

同時に表面を削った際にでたセメントの粉を集めます。

バケツにこんなに溜まります。

陽が強く差し込んできましたので、養生をします。

陽が強く当たるところは、板で壁を作ります。

直射日光は、急激に水分が抜けてヒビの原因になります。

そして、作業も最終段階。セメントが硬化するまえに作業を終えてしまわなければならないため、
集中して作業をされています。

この度使われたブラシ。常に整然と並べられていました。

◇◆◇

仕上がった床。

柔らかい雰囲気で、太陽の光にあたると、キラキラ光ります。

猛暑の下、屋内の作業。差し障りがでるので、時折、扇風機を切って作業をされていました。

皆さまお疲れ様でございました。